札番 第13番青瀧山 千手院賢明寺
お寺の歴史(縁起)
「千手院の観音さん」といわれ、一志郡三十三カ所1番目の札所でもあります。天台宗山門派延暦寺の末寺に属しています。天平2年(730)行基の開創と伝え、春日仏師が刻んだ救世千手大悲観音菩薩を安置し、本尊としました。
南北朝の頃の延元3年、雲出川の戦いの戦火に遭い諸堂は焼失しましたが、正平21年(1366)国司北畠顕能の帰依により本堂はじめ堂宇を再建し、以来、北畠氏代々の祈願所と定められて寺威は復しました。
天正年間、織田信長の軍勢が北畠具教を攻めた際、兵火に罹り再び堂宇は焼失しましたが、幸い本尊は安泰で、寛永の頃、当寺の住職実順法印が勧進、浄財を請い諸堂を造営し、再興しました。
寛文10年(1670)藤堂高通が久居に分封、藩主となり、本尊に深く帰依し、寺禄年米100石を寄進し、その後、同家の祈願所となりました。
享保4年(1719)智空法師は中御門天皇の勅詔により求子祈願を求められ、行法のところ、翌年正月皇子(のちの桜町天皇)の誕生をみました。天皇は御製
君がためうつしてうふるくれ竹に 千代もこもれる心地こそすれ
に御震翰を添え、般若心経の書写と共に当寺へ奉納、その際、勅願寺の御紋章を下賜されました。
明治維新となると寺禄が没収されたため、諸堂は荒廃し、本堂と仁王門だけを残し、御霊殿・花見御殿・宝殿などを破壊しました。なお、現在の本堂は大正6年に再建したものです。
概要
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山号
青瀧山(せいりゅうざん)
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寺号
賢明寺(けんみょうじ)
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宗派
天台宗山門派
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祭祀
千手観世音菩薩
ご案内
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住所
三重県津市久居元町2059
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電話
059-255-2312
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御朱印場所
当寺受付
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参拝時間
8時〜17時
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公式サイト
見どころ
●年中行事
・1月1日:新年初詣
・2月3日:節分厄除大般若経祈祷会
・2月11日:人形供養会
・8月17日:例年会式・本尊開帳・盆踊り大会
・8月18日:例年会式・火渡り神事・盆踊り大会
・11月23日:人形供養会
・12月31日:除夜の鐘