札番 第26番垂坂山 垂坂山観音寺
お寺の歴史(縁起)
●元三慈恵大師をまつる天台宗の古刹
本尊に慈恵大師良源をまつり、「垂坂山のお大師さん」「元三さん」として地域の信仰を集めている天台の古刹である。
寺の由緒は、若き日の慈恵大師が大乗受戒で伊勢を行脚中、朝明郡の領主舟木良見の帰依寄進をうけ、延長六年(982)垂坂山に堂塔が建てられたことに始まる。
寺は伊勢天台別院として栄え、最盛期には24坊が甍を並べる大寺であった。
しかし、天正3年(1575)織田信長の兵火にかかり、諸堂ことごとく炎上してしまう。
その後、荒廃していた観音寺を嘆いた桑名藩野村増右衛門は藩主松平定重公に再興を願い、藩主の命により元禄四年(1691)復興する。
〈元三慈恵大師〉
元三慈恵大師は宇多天皇の皇胤といわれ、延喜12年(912)出生。12歳のとき比叡山に登り理仙阿闍梨について学問を修め、英明なる大師は後に天台座主(比叡山延暦寺住職)となった。
大師73歳の折、疫病が流行した。人々が苦しむさまをあわれんだ大師は、降魔の観法を修し、鏡に映ったその姿を版に刻んで護符をつくり人々に配った。そのとき鏡に映った良源の姿は角を生やした鬼の姿であり、この護符は「角大師」「豆(魔滅)大師」と言われ信仰されている。
概要
-
山号
垂坂山(たるさかさん)
-
寺号
観音寺(かんのんじ)
-
宗派
天台宗
-
祭祀
千手観世音菩薩
ご案内
-
住所
三重県四日市市垂坂町1266
-
電話
059-331-5448
-
御朱印場所
当寺受付
-
参拝時間
8時〜17時
-
公式サイト
見どころ
〈文化財〉
・木造薬師如来立像:
木造 彫眼 漆箔 像高148.5cm
平安後期 三重県指定有形文化財
・木造誕生釈迦仏
木造 彫眼 素地 像高43cm
鎌倉時代 三重県指定有形文化財
・木造慈恵大師座像 木造 玉眼 彩色 像高80.7cm
鎌倉時代 三重県指定有形文化財
・仏涅槃図
絹本着色 縦159.8cm 横122.0cm
室町時代 三重県指定有形文化財
・山門
四脚門 江戸時代
四日市市指定有形文化財
・四日市蕉風連中奉納歌仙額
江戸時代 四日市指定有形文化財
・木造不動明王立像
木造 彫眼 古色 像高128.8cm
鎌倉時代
・木造毘沙門天立像
木造 彫眼 素地 像高100.8cm
鎌倉時代
〈自然〉
郊外の自然豊かな地に建ち、四季折々の花の香りや鳥のさえずりを楽しんでいただけます。
〈垂坂山観音寺の一年の行事〉
・正月 初詣
・二月三日 節分会
・四月三日 永代経
・五月三日 大師祭
・七月十日午前0時~ 十日観音
・八月十六日十三時 施餓鬼会
・九月三日 大師降誕会
・十一月三日 永代経
・十一月 七五三詣り
・毎月三日午前十時 大師縁日護摩祈祷